2020年4月5日日曜日

満開の桜に誘われて

 Covid-19の感染拡大を思えば気持ちは沈むが、満開の桜に誘われて、すっかり慣れた小田原への行き帰りの道、桜を見ながら行くことにした。
 旧造幣局の桜並木道を通りながら、「ここはY兄が案内してくれた場所だったね」と家人と話しながら通る。
 Y兄はこころの病気だった。救われたいと洗礼を願って授けられた。そして4年後にちょっとした怪我がもとで天に召された。本当にあっけなかった。
 満開の薄墨色の桜を見ながら、今は天にいるY兄に、「この桜、一緒に見たよね」と話しかける。桜の色がなんだかいつもより灰色っぽく感じるのはこちらの気持ちのせいなのか。今年、桜は薄墨色がいいと思う。