2023年2月26日日曜日

新しい枝がスクッと伸びた

   小田原教会の牧師館の跡地は今では防草シートと砂に覆われて、他の木々は牧師館の解体とともに一本残らず綺麗さっぱり取り払われた。

 解体後の敷地は建材の破片が残っていてそのままでは危険で人が踏み込めない。子どもたちの遊び場などとはとんでもない。高齢化の進んだ小田原教会にとって、雑草取りに追われることなく一番楽に管理する方法が砂利を敷くことだった。雑草対策には成功したが、砂利一面の庭では殺風景というほかない。

 ところが、すっかり枝を払って幹だけになった梅の木に新しい枝がスクッと伸びた。今、そこに梅の花が咲いている。生きている!本当に嬉しかった。


2023年2月19日日曜日

灰の水曜日におもう

 今週の「灰の水曜日」から教会の暦は四旬節に入る。私たちはこの日から復活祭までの40日間を主の受難・死・そして復活にあずかりながら過ごす。

 四旬節の日々を過ごす心構えは、ある意味で、自分を生きるのに苦しい、ぎりぎりのところに置いてみることだと言えるのではないか。そこからもう一度、神とのつながり、人とのつながりを見つめなおす。そうすることで、この自分を生かしてくださる神を思い、同時に苦しい状況の中で生きている兄弟姉妹との連帯を思うことができる。私にも何かができると思う。

 ウクライナに続いて今、トルコ・シリアが新たな隣人として与えられた。祈りと連帯は四旬節にふさわしい。 

2023年2月12日日曜日

プロフェッショナル

 先週のこと、パソコンのトラックパッドが突然動かなくなった。あれこれ思いつくことはやってみたがダメ。パニクってメーカーのサービスに電話した。

 電話の主は女性だった。慌てふためいているこちらの説明を冷静に聞いて、一つひとつ指示を出してトラブルの原因を探っていく。私の方は指示に従って必死に操作をしているうちに急にトイレに行きたくなった。遠慮がちに「あの、すみませんがトイレに行きたくなって・・・」と言うと、「どうぞ」との返事にホッと。

 結局、外付けのマウスで問題は解決した。パニクって電話した私に、辛抱強く手順を踏んで気長に教えて下さって本当に有難かったと感謝が湧いてきた。

2023年2月5日日曜日

寄り添う父なしには

 我が家の猫のマーブルはこの2ヶ月ほど具合が悪い。獣医師からは治療しても治らない病気だと言われて緩和ケアを続けている。それが動物にとって果たして幸せなことなのかどうか。ともすると、延命、過剰な医療ではないかという不安もある。

 しかし、マーブルは大好きな妻のベッドの上で最後の時を過ごしている。苦しそうな様子を見るのは辛いがこの小さきものが命を終える時、神が寄り添ってくださっていると信じる。

 「二羽の雀が一アサリオンで売られているではないか。だが、その一羽さえ、あなたがたの父のお許しがなければ、地に落ちることはない。(マタイ10:29)」とある。ギリシア語本文では「父なしには」だと知った。