2013年8月18日日曜日

平和な時代であったなら

 映画『風立ちぬ』を見た。監督の宮崎駿は「1920年代の日本は不景気と貧困、病気そして大震災とまことに生きるのに辛い時代だった。そして戦争、当時の若者たちはそんな時代をどう生きたのか?」と語る。
 一人の若者の見た飛行機造りの夢が、戦争という重苦しい現実を背負いながらも、どこまでも明るく高く突き抜けて行く。見ていて気持ちが膨らむ。
 当時の日本の航空機技術は欧米よりも20年以上遅れていたという。彼は欧米に追いつき、追い越してとうとう最新鋭の飛行機を設計した。こうして零戦が誕生した。けれども多くの貴い命が失われた。平和な時代であったならと思わずにいられない。