2015年6月28日日曜日

アオダイショウ

 梅雨のこの時期、雨が止んでいてもいたるところ湿気だらけである。気がつけば風呂場にも台所にもナメクジが這っている。どこからやってくるのか、さっぱり謎である。
 だがまてよ、考えてみると牧師館の庭は雑草と雑木で覆われていて、この時期は水浸しである。思い立って下草を取り、雑木の剪定をする。
 見ると、1メートルもあろうかと思えるアオダイショウが木の枝を下りて道を横断して行った。隣の工事のせいで、アオダイショウは我が家に避難して来たのかもしれない。せっかく牧師館の庭にいたのに、まことに申し訳ない。だが、確かに風通しは良くなった。

2015年6月21日日曜日

洗礼の水をたたえる“釜”

 湯河原教会を創設した米国人ジョン・ボーマン牧師は、土地の人々から「青い目の良寛さん」と親しまれた。終戦後の復興期のことである。
 ボーマン夫妻は、近所の海岸で多くの家族が海水浴を楽しむのを見て、東京で出会った貧しい家庭の子供たちを招いて思う存分楽しませてあげたいと考えた。
 夫妻は生活を切り詰めて費用をため、まず母子寮の子供たち30人を三泊四日の教会キャンプに招待した。その時の子供らの喜びが当時の記事に綴られている。
 2年前、この催しに使われた大きな釜が教会堂の屋根裏で見つかった。湯河原教会宣教60周年の今年、この釜は洗礼の水をたたえる器として蘇ろうとしている。

2015年6月14日日曜日

「美味しくたべてもらいたいんです」

 さて、お目当てのきび餅を買いに某和菓子屋を探しに出かけた。小さいが簡素で古い構えの店に、老婆と年配の女性が接客をしていた。
 やっと探し当ててきたというと、「そうですか、そうですか」と大歓迎された。すすめられるままにきび餅を試食する。
 「うまい!」。きな粉の味も、モチモチ感も満点である。実は今まで、きび餅という庶民的な和菓子が、こうまで美味しいものだとは知らなかった。
 ああ、これが本物の湯河原名物のきび餅だと納得。これまで何軒かの和菓子屋で買ってみたが、このきび餅の味には出会えなかった。創業当時から作り方を変えていないというこだわりも大いに気に入った。

2015年6月7日日曜日

まるでイエス様みたいね

 教会の掲示板を掃除した。ガラスを外し、濡れ雑巾で拭き、歯ブラシでこすり、隅っこは爪楊枝で汚れをかき出す。しかし石鹸、洗剤、ベンジンを持ってしても外枠の煮汁のような汚れはどうにも落とせない。
 家人が台所から小さな白いスポンジを持ってきた。果たして・・・?きれいに落ちるではないか!しかし、当のタワシは私の手の中でぽろぽろと垢となって、とうとう無くなってしまった。洗剤は要らない。水だけで、ひたすら身を削って汚れを落とす『メラニン研磨タワシ』の力を知った。
 「まるでイエス様みたいね」と、家人の一言が痛かったが、掲示板はすっかり新しく生まれ変わった。