2020年12月27日日曜日

希望の子を地上に送る姿に

  10年前に初めて小惑星イトカワ探査に成功した「はやぶさ」の地球帰還の動画を改めて見た。

 大気圏に突入し流星のように輝きなが無数の破片となって消えていく。その中に明るくはっきりと切り離したカプセルが見える。満身創痍で希望の子を地上に送る姿に主キリストを重ねてしまう。

 今年、「はやぶさ2」が小惑星リュウグウからの岩石の採取に成功した。暗いことの多かった2020年に大快挙だ。「はやぶさ2」は大気圏に入ること無くカプセルを切り離し、次のミッションにでかけるという余裕さえ見せた。目に見えない世界への探求心は尽きず、続く。このゆとりに憧れる。

2020年12月20日日曜日

スクルージの回心が広まって

  最初のクリスマスが祝われて今日は2020回目のクリスマス。クリスマスおめでとうございます!

 ディケンズの『クリスマス・キャロル』は19世紀半ばの社会問題が噴出していたイギリス社会を大きく変えた。小説の主人公スクルージの回心に人々は触発され、刊行から5年間で「クリスマスは他者に対して温かな眼差しを向ける季節へ」となっていった。

 Covid-19の感染拡大が続く只中にあっても、聖霊の風は吹き、私たちをクリスマスの愛と恵みへと導いてくれる。今日の良き日、主のご降誕の喜びを皆さんと共にお祝いできることに感謝します。クリスマスの慈しみが世界中の人々の上にありますように。

2020年12月13日日曜日

“Live deep(深く生きる)”

  イギリスでCovid-19のワクチン接種が始まった。90歳の女性がワクチン接種をしての感想をニュースで聞いた。彼女は言う。「これでこのクリスマス、子どもたちや孫たちと会うことができる。私はこのワクチンを受けることができて光栄に思う」。

 彼女の90歳という年齢を考え、そして思った。感染を恐れてこのまま愛する家族とも会えず、子どもたちや孫たちを抱きしめることも叶わないまま生きることは「生きる質」に関わることなのかもしれない。

 “Live deep(深く生きる)”。副反応を恐れて、ワクチンに懐疑的な人たちが多い中、世界の人々に先駆けてのこの高齢女性の決断は私には英断に思える。

2020年12月6日日曜日

たがいに与え合うクリスマス

 40年も前に読んで、すっかり忘れて、ホコリまみれになっていた『クリスマス物語集』を懐かしく手にとった。

 そこには「クリスマスは、輝かしいときです。愛と、優しさと、楽しい笑い声の満ち溢れる日、他の人を思いやる日、親切な思いつきが、ふつふつとわく日なのです。」と、この本の物語の一部が紹介されていた。

 クリスマスは長い間みんなの幸せのために役立ってきた。クリスマスは互いに与えあう日なんだと今更に知る。

 世界はすごいスピードで移り変わっていく。古い習慣は顧みられなくなったが、人の心のやさしさは時代遅れになることはない。私たちの心の中の宝、私たち人間を人間らしくしているものは決して変わることがない。