小田原からの帰り道、前を行くバイクに近づいた。対向車線は車の列。追い越したいがチャンスがない。
50ccのカブに股がったバイカーは、何と、レッドブル・ホンダのジャンパーに、ロゴのステッカーがペタペタつけてあるヘルメット姿だ。
急に親しみを感じた。「あなた、F1のファンでしょう。実は私もなんです!」と、心のうちに語りかけた。内緒だったがホンダF1の密かなファンだ。そして、何よりホンダの健闘に心をおどらしている。
バイカーはシニア世代に見える。一定速度を守って道路端を疾駆する誇り高い50ccカブに敬意を表す。フィットの私は抜かずに従った。