そこは乳幼児を含む家族四人が暮らす住居だ。二つの小さなベッドルームと小さなダイニングキッチン、そしてやはり広くはないリビングルームがある。
ベッドルームの一つはこの家の主人の仕事部屋となっていて、居住空間には家具や日用品が溢れている。
今、この家の猫は闘病中でそう長くはないらしい。リビングの窓際に低めでゆったりしたキャットタワーが置かれている。ここでなら病気の猫が安心して体を横たえることができるにちがいない。
キャットタワーのその脇にベビーベッドが置かれているのを見て、私はハットとした。そして、病気の猫にも子供と同じように居場所があるのに感謝した。